星見る囚人

楽しい世界にむけ脱獄進行中

「IT “それ”を見たら終わり」の感想を勢いのまま書くよ!※ネタバレあり

ずうぅっと観たかった『IT』リメイク版。

やっと観に行けたので、その興奮のままに感想を書いていきます!

※ネタバレ満載ですのでご注意を!

 

 

今回の「IT」は、恐怖と青春の欲張りセット

ピエロを一躍恐怖のアイコンとして有名にした『IT』ですが、今回も盛大に怖がらせてくれました!

古き良きホラー映画のびっくり演出に加え、これでもかというほど子どもが怖がるものを詰め込んだつくりになっていました。
真っ暗な地下室、下水溝、不気味な置物、謎の暗い絵、廃墟、暴力的な不良、ピエロ…。もうてんこ盛りです笑

これだけならありきたりなB級ホラー映画ですが、今回の「IT」では過干渉な母親や性的・精神的暴力を振るう父親を恐怖の対象として明確に描いていました。このあたりは、安易に暗闇やびっくり演出、グロに頼らないのがさすがです。

 

 

それだけ“恐怖”にしっかり向き合っているので、少年少女の青春パートが眩しいほど尊いんですよ。
学生時代を陰キャとして過ごした私には、刺激的すぎて胸が苦しかったです…。

夏休みにみんなで泳ぎに行って?気になるあの子の水着姿に思わず見入っちゃってドギマギして?みんなで自転車に乗って遊びに行って?仲間のためにみんなで力を合わせちゃって?

青春のテンプレですやん。スタンド・バイ・ミーやんけ。

いやいや、これ映画だから…フィクションであり、実在の人物・団体とは関係ないものやから…(震え声

 

とにかく眩しい青春パートと、展開がわかっててもびくっ!となる恐怖パートとがてんこ盛りの「IT」でした。

 

IT=恐怖のアイコンの演出が深くて感情移入が止まらない

青春パートの眩しさが異常とは言え、ホラー映画らしいところについても素晴らしい出来だったので、ぜひ語らせてください。

序盤から有名なあのシーン

映画が始まってから間もなく、主人公ビルの弟ジョージが雨のなか舟を浮かべて遊ぶために外へ出ていきます。この時点でもう悪い予感しまくりです。

そしてやっぱり舟は下水溝へ…。「おお、もう…」って感じですね。ジョージが下水溝を覗き込むと、こちらを見つめ返すふたつの瞳。ペニーワイズです。これぞ、「IT」ですよね!

下水溝からピエロが覗く絵面は、本編を観たことがない人でも知ってる方は多いんじゃあないでしょうか。

旧作を観たことがある方にとっては、にやにやタイムですね。
いや、めっちゃ怖いし痛そうやから笑うところじゃあないんですが。
 あの耳障りな笑い声を聞くとたまりませんね!

 

それぞれの子どもの“IT”

 ITとは、恐怖を象徴するものとして劇中で描かれています。

ピエロは共通項として登場しますが、子どもによって姿を変えて現れるんです。なかでも私が特に深読みした子どもたちのITについて考察します。

ビルの場合

ビルは、ジョージの幻を恐れていました。ジョージが居なくなったあの日、自分がちゃんと止めておけば…という後悔もあったと思います。
しかし、それ以上に劇中終盤にビル自身が言っていた「ジョージのいない家に帰るのが怖い」というのが、彼の恐怖を一番よく表していますよね。

「ジョージはもういない。ジョージは死んだ」その事実を受け入れることが一番の恐怖だったのでしょう。

 ペニーワイズがジョージの姿で現れたとき、ビルは目に涙をいっぱい溜めながら銃でジョージの額を打ち抜きました。そこでジョージの死を受け入れたことで、もう恐怖を感じなくなり、ペニーワイズを倒すことができたんです。

倒した後に、ジョージのカッパを見つけて泣き崩れるシーンがとても印象的でした。恐怖に打ち勝ち、怒りを持ち、そうして最後に向き合うのが悲しみ…。

そういうもの悲しさが、ホラー映画の魅力だと思います。

ちなみに私はカッパを見つけて泣き崩れるビルに、みんなが寄り添って抱きしめるところで号泣してました。

 

ベバリーの場合

彼女に関しては、父親から性的暴力を受けていることを暗示する描写が度々出てきます。女子はちょっと辛くなってしまうかもしれません。
そうした状況で辛さが限界になり、ベバリーは綺麗な赤毛の長い髪を自分でけちょんけちょんに切ってしまいます。男の子のような髪型になるまで…。

そんな彼女の“IT”は、洗面台から伸びる長い髪の毛でした。

父親からの性的暴力から逃れるために、ベバリーは男の子になりたかったんだと思います。だから、女の子を想起させる長い髪の毛が恐怖の対象だった、というわけです。
本当は恋に憧れたり、男の子に甘えたりしたいのに、そうしてしまうと父親の執着を強めてしまう…それが怖かったのでしょうね。ベバリーは本当に辛いです。

そのぶん、父親という恐怖の対象を殺してでも自由になろうと決めてからのベバリーは強かったですね。ペニーワイズの顔面に2度も矢(杭?)を突き立ててますから。しかも2度目なんて口にぶっ刺しましたからね。
殺す気満々やないですか(゚д゚lll)

 

ペニーワイズの場合

最後の恐怖は、ペニーワイズ自身が感じた恐怖です。ペニーワイズが結局幻想なのか、リアルに存在する人なのかははっきりとは描かれませんでしたが、子どもたちの恐怖を生きる糧にしていることは確かなようでした。

しかし子どもたちが恐怖を克服したことで、ペニーワイズは子どもたちの恐怖を得ることが出来ず、底無しに見える下水溝へ落ちていくことになります。そのときのセリフが

「これが、恐怖…」

これがいいんですよ、これが!

今まで子どもたちを恐怖させてきたペニーワイズが、自身の最期に感じたのが"恐怖"だったとか深すぎじゃあないですか!?
このセリフを聞くためだけに映画館に行ってもいいくらいです。

 

「IT “それ”を見たら終わり」感想

今回の「IT」は、子どものころに感じていた「わけもなく怖い」という感覚を思い出せる映画でした。
恐怖としっかり向き合って、恐怖を乗り越えるまでを描いた勇気の物語です。それぞれの子どもの恐怖の描き方にも注目して観ると、もっと楽しめると思いますよ!

エンドロールの最後で、「第1章」とあったので、続編にも期待せずにはいられません。ペニーワイズは復活するのか、次は誰が恐怖を乗り越えるのか、妄想が捗ります。

 

このお休みに、ぜひご覧になってみてください。ホラー映画は怖いしグロいって面も ありますけど、ストーリーが良いものが多いですし、本当におすすめです!

【ホラー映画好きのあなたにおすすめ】

www.prisoner-lookinstars.net

 

to be continued➸